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平成28年度

平成27年度
花久忌(平成22年2月)





『旗』
川俣 秀夫選
万国旗図鑑に載らぬ旗もある
(客)西潟賢一郎
どん底で一旗揚げる策を練る
(客)亀井  哲
漁夫の利へ反旗をたたむ馬の骨
(客)上村  脩
逆風に晒すと旗がしゃんとする
(客)上村  脩
旗色を訊きに踏み絵がやってくる
(客)阿倍  勲
戦など知らぬ園児の万国旗
(人)野口 節子
旗色のいいほうへ付く無重力
(地)西潟賢一郎
勝利者の旗に群がる氏素性
(天)相良 博鳳

『慰める』
都倉 靖子選
熱燗が明日を天気にしてくれる
(客)中島 宏孝
寄せ書きの文字が励ます闘病記
(客)西潟賢一郎
ユーモアの魔術で癒す孫のキズ
(客)中島 一甫
気遣って即かず離れず居てくれる
(客)刑部 仙太
慰めの語彙屈辱の傷を舐め
(客)上田 健太
失敗に触れずやる気を褒めてやり
(人)中西 隆雄
説教の結び目に置く人情味
(地)川俣 秀夫
挫折した心のパズル埋める愛
(天)廣島 英一

『曲折』
國嶋 武選
百歳の顔に轍が刻まれる
(客)村田 倫也
結局は鞘に納まるくされ縁
(客)亀井  哲
落日の驕り悔いてる今がある
(客)丸山しげる
棚を絶って家裁の判一つ
(客)伊藤 縁太
左遷地へ靴もジグザグ描いている
(客)西潟賢一郎
五里霧中直線のない地図を抱き
(人)西潟賢一郎
和解するまでの苦労は語らない
(地)川俣 秀夫
五線譜に右往左往の人生譜
(天)相良 敬泉

『偶像』
いしがみ 鉄選
キユーピー讃歌私もうじきママになる
(客)西潟賢一郎
胸像と社訓が睨む社長室
(客)亀井  哲
社の飛躍そっと見守る像ひとつ
(客)生井 芳夫
ビーナスの裸身に春が舞い降りる
(客)都倉 靖子
御仏の慈悲唯物論も老い
(客)河合 成近
おびんずるぐらいの神が丁度いい
(人)河合 成近
偶像を砕き少年脱皮する
(地)篠田 東星
公平に観音様が慈悲を垂れ
(天)新井 良夫

『刻む』
津田 暹選
過ちを酒で刻んで酒で縫い
(客)篠崎 紀子
生傷の絶えぬゴムの木かわいそう
(客)刑部 仙太
息継ぎの隙間で喜劇組み立てる
(客)相良 敬泉
シュレッダートヨタトヨタが騒がしい
(客)渡辺  梢
脈拍のリズム確かな回復期
(客)中西 隆雄
うしろ指ボクが切り刻まれている
(人)西潟賢一郎
負け犬の野望は鉈で切り刻む
(地)川俣 秀夫
職人の鑿ナノテクを気にしない
(天)上村  脩

 

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