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平成28年度

平成27年度
川柳忌(平成22年9月





『線』
島田 駱舟選
直線を歩いて辿り着く無趣味
(客)小倉 利江
あかね雲感情線へ灯をともす
(客)井上 東風
横線に並ぶと誰か走り出す
(客)平蔵  柊
真贋の線ミーハーにまたがれる
(客)阿倍  勲
アンダーラインで自己満足をしてしまう
(客)いしがみ鉄
普天間に平行線が引いてある
(人)津田  暹
ごね得が国境線を舐めにくる
(地)長野建八郎
深追いは止そう吃水線がある
(天)太田ヒロ子

『リズム』
加賀谷 三帆選
栄転の靴へリズムが乗り移る
(客)田中八洲志
それぞれのリズム都会派農村派
(客)増田 幸一
几帳面日々のリズムに隙がない
(客)齊藤由紀子
人間のリズムで開ける自動ドア
(客)太田ヒロ子
恋愛のリズムを変えぬ事実婚
(客)安倍離楽数
玉砂利の足音にふと疑似平和
(人)小金沢綏子
極楽へどうぞと木魚しめやかに
(地)鈴木ひかる
へべれけとしらふ三本締め揃い
(天)鈴木ひかる

『ゆるい』
いしがみ 鉄選
内部処理身内の傷を包み込む
(客)中島 和子
ゆるキャラを演じて世間渡るぼく
(客)永井 静佳
花が散り鬼も涙腺ゆるみだす
(客)金子美知子
アダージョへ睡魔が隙をついて来る
(客)加賀谷三帆
軟投に力んだバット空を切る
(客)近江あきら
自信家の盲点自分には甘い
(人)小金沢綏子
瀬戸際のゆるいジョークに狼狽える
(地)荻原美和子
太陽のキスに崩れる雪の精
(天)小倉 利江

『浮く』
竹田 光柳選
改ざんのデータに闇が浮き上がり
(客)小金沢綏子
婚活の輪に浮く甘い理想論
(客)荻原美和子
多数派へ青い正義が一人浮き
(客)上田 健太
天と地の狭間で浮いた高齢者
(客)金子美知子
一言が沈んだ心浮き立たす
(客)八巻ちほ子
島国の軽さ政治も人も浮き
(人)齊藤由紀子
宙に浮く老いに苦慮する長寿国
(地)石川とく江
最後まで鍵を握った浮動票
(天)平蔵  柊

『記憶』
川俣 秀夫選
故郷の夢で泣いたり笑ったり
(客)伊藤三十六
曖昧を叱られている目撃者
(客)島田 駱舟
馴れ初めの記憶夫婦にずれが有る
(客)石川とく江
欝の字が書けて安堵の記憶力
(客)竹田 光柳
試験場出ると忘れる一夜漬け
(客)阿倍  勲
人間の怖さは鬼が知っている
(人)米島 暁子
一番とビリだけ恩師よく憶え
(地)上田 健太
証人の持病に認知症がある
(天)島田 駱舟

 

 

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