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平成28年度

平成27年度
川柳文化祭1部(平成25年11月)




『道』
津田 暹選
手探りの獣道ゆく防護服
(客)宮内みの里
坂道になると絆が生きてくる
(客)黒崎 和夫
産道で先ず気にかかる金のこと
(客)伊藤三十六
誤作動はなかった母の道標
(客)植木 紀子
我が道を行くデジタルに切り替えて
(客)河合 成近
道がある限り二本の足で立つ
(人)北山 蕗子
平凡な道でよかった鰯雲
(地)潮田 春雄
戻れない道だと知らぬ呱呱の声
(天)國嶋  武

『ムード』
米島 暁子選
紹興酒チャイナドレスの媚びに酔い
(客)西潟賢一郎佳
観覧車上り切ったらプロポーズ
(客)佐道  正
蝶になる少女華やぐネオン街
(客)榊原 南山
秋晴れにそそのかされたスニーカー
(客)木口 孝子
見詰め合う二人に溶ける角砂糖
(客)篠田 東星
保護色のあなたに染まる安堵感
(人)木崎 栄昇
飲めないがムードで受けたナポレオン
(地)三浦 武也
バラの風呂私を姫にしてくれる
(天)齋藤由紀子

『迷惑』
大野 征子選
容赦ないスパムメールの山退治
(客)木口 孝子
放射能洩れに歳時記くずされる
(客)米島 暁子
約束を破った毬がよく弾む
(客)篠崎 紀子
隣国の詭弁誤解の多色刷り
(客)廣島 英一
ユーデルを音痴のノドがかき回し
(客)西潟賢一郎
看板のお辞儀が詫びる工事中
(人)佐藤 晴江
風評に網をたたんだままの漁夫
(地)田中寿々夢
絶対を吐く子理屈ひとつ無視を決め
(天)生井 芳夫

『森』

秋山 茂子選
七人の敵など居ない母の森
(客)永井 静佳
思いやり予算が森を基地に変え
(客)小金沢綏子
チェーンソー野鳥の森は不眠症
(客)井上 東風
森になる夢は捨てないこ零れ種
(客)小倉 利江
決断へ迷いの森を駆け抜ける
(客)上村  脩
古代史のDNAが森にある
(人)落合 正子
森という酸素ボンベを抱く地球
(地)三上 武彦
手付かずの森に神代の風が吹く
(天)上村  脩

『やせ我慢』
花道 歌子選
左遷地でパイオニアだと言い聞かす
(客)野口 節子
泥舟を漕ぐ毎日へすまし顔
(客)永井 静佳
イエスマン感情線を押し殺す
(客)宮内みの里
腹の虫押さえピエロを演じてる
(客)廣島 英一
善人にされて蓋する自尊心
(客)井上 東風
飛び出した故郷にだけは泣きつかぬ
(人)徳田 正幸
聖人の衣が重い肩の凝り
(地)織田 順子
一語呑む喉に沽券が絡みつく
(天)田中寿々夢

『指』
田中 寿々夢選
ごつい指だれにも恥じる事はない
(客)堀井  勉
火の匂い追う勝負師の冷えた指
(客)齋藤由紀子
少年の十指日本の明日を編む
(客)宮内みの里
愛憎の記憶で疼く薬指
(客)上村  脩
朴訥に生きた居職の指の胼胝
(客)上田 健太
頼りない草食系の細い指
(人)小山しげ幸
指輪外してやっと抜け出す冬の景
(地)齋藤由紀子
ドングリの運弄ぶ覇者の指
(天)上村  脩

『酔う』
堀井  勉選
もう一本キミが小町に見えてきた
(客)大竹  洋
発泡酒少し安めの酔い心地
(客)田中寿々夢
菊の香に酔い酒に酔う文化の日
(客)斎藤 弘美
異状気象地球も酔っているらしい
(客)大戸 和興
じんとくるスピーチに酔う返り咲き
(客)荻原美和子
ルーブルを溜息だけで見て回る
(人)福士 哲夫
百薬の長の困った副作用
(地)河合 成近
優勝の美酒へグラスの底が抜け
(天)石川とく江

『らくらく』
和泉 あかり選
左遷地で師範になった安来節
(客)二宮 茂男
帰国子女LとRを喋り分け
(客)五十嵐淳隆
歯車に一枚かんでらくをする
(客)篠崎 紀子
内申書だけで付属を駆け上がり
(客)荻原美和子
前屈は負けぬお辞儀で食っている
(客)児玉 寿子
学卒を刷り増す甘いトコロテン
(人)原  光生
ハッカーのネットに自動ドアがある
(地)宮内みの里
肩書が付き風に乗り雲に乗り
(天)小金沢綏子

 

 

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